十二分の一の永遠──1stワンマンライブツアーに寄せて

※この記事にはツアーセットリストバレ、実在人物に対する解釈、盛大な自分語り、その他諸々が含まれます!!!※

11月23日に横浜・KT Zepp Yokohamaにて千秋楽を迎えた仲村宗悟さんの1stワンマンライブツアー「SHUGO NAKAMURA 1st LIVE TOUR ~NATURAL~」。
5公演中、初日大阪・仙台・福岡・オーラス横浜の4公演に参加できました。チケットを譲ってくださった方、その節はありがとうございました……。


2019年にアーティストデビューをしたものの2020年に新型コロナウイルスが流行し、思うような活動ができない日々が続いた。
「Oh No!!」がリリースされたときの音楽ナタリーの記事で「アーティストデビュー1周年のタイミングに合わせてライブツアーをしようという話があった」*1と明かされてコロナ、死になさい。になったあの日から約1年。ようやく本人もオタクも念願だった1stツアーが開催できてとても嬉しかったです。

大阪公演が前日までチケットを取れず、でも諦めきれなくてTwitterに張り付いていたら(……)昼頃にお譲りしてくださる方を見つけて慌てて夜行バスを取って荷造りしたり、仙台公演の前日に推しに突然撮影で髪を暗くした報告をされてア!!!??!?になったりとなんともまあ濃い1か月を過ごしました。
ツアーも無事完走したので記憶(横浜配信)を見つつ思い出をつらつらと書き連ねようと思います。

11月27日(土)までLINE LIVE-VIEWINGにて配信あります!手数料込で3,520円です。観たひとみんな良いって言ってます。
viewing.live.line.me


1. feeling
アルバムのインスト曲。「ザッザッ」という足音に合わせてバンドメンバーが現れて、最後に宗悟さんが現れるという流れ。どうでもいいですがバンドメンバーが現れた段階ではまだ「立っていいのかな……」と周囲をチラ見しながら探っている客席のあの雰囲気が結構好き。
横浜公演から帰ってきて配信観てめちゃくちゃビビったんですがカメラワークがバリバリに良い。カメラ何台あるんです??フェンス越しに会場を映すショットがあっていやオタクが好きなやつぅ~になった。

2.僕なりのラブソング
ドラムとストリングスが鳴り響くのを起点に会場がバッと明るくなり、宗悟さんが高らかに叫ぶあの瞬間。仲村宗悟のワンマンのはじまりを告げるファンファーレ。生まれてきて良かった~。
「僕なりのラブソング」は2016年6月の仲村屋の公開収録イベントでゲストの伊東さんと一緒に披露されていたり、「うたつなぎ」でも演奏されていたりとオタクがみなクソデカ感情を抱えている楽曲なわけですが、アルバムに収録されるに伴い村山☆潤さんの手でアレンジされ、TBS系金曜22時枠の恋愛ドラマ主題歌か?と思うほどにストリングスが印象的なきらきらとしたサウンドの曲になった。
伊東さんと奏でた弾き語りVer.の僕なりと、アルバムVer.の僕なり。両者とも雰囲気が全く異なるけれど、だからこそ思い出が上書きされることなく、2つとも緩やかな繋がりをもちつつ「個」として存在が確立していてありがたいな、と思います(制作側は恐らく意図はしていないので勝手に感謝している)
横浜公演、ラスサビで「僕は今誓ったんだ↗ぁ↘」と音程がアレンジされてたまんねえ~~~~~。

3.Here comes The SUN
オフィシャルレポートに「はじまりのうた」と記されていて*2ライターさん理解(わか)り手か?になった。
Bメロのライティングがめちゃくちゃ良い(頭上の複数のスポットライトの光が中央に向かってるアレ)(語彙力)。相変わらず光が似合う男。
配信で思いましたが顔の骨格が美しいのでこの男、どこから映しても美しいのである!

MC1
Zepp埋まってるわー」泣いた。仲村宗悟さんにZepp立ってほしかったので……。配信ではバンドメンバーもしっかり映ってて「チーム」を感じました。

4.カラフル
クラップが楽しい!!!
スッキリの2020年3月度EDテーマになった曲。このお知らせがきたとき高熱でぶっ倒れていて、ただでさえ働かない頭がますます混乱しながらもめちゃくちゃ嬉しかった思い出がある。
「僕は僕のスケッチで」のところも語尾の音程をアレンジしていてたまらん。宗悟さんはライブでよくアレンジをしますが、音の気持ちいい運び方やタイミングが感覚に染みついている人なのでとっさのアレンジもすごくハマっていて最高。
あと配信観てビックリしたのですが光が虹色のスペクトルになってカメラに映り込んでいておったまげました。カラフルリリース時、公式が使用していた絵文字が虹🌈だったのと、他の楽曲にはこの演出はなかったので意図的なものだろうと思うのですが、ここまでするか……とライブを作り上げるスタッフさんのプロ魂に震えた。虹の光が簡単に作れる道具があるのかな、と思いつつここまで尽くしてくれる、というのが純粋に嬉しいんですよね。

5.あなたのこと
毎公演最前の誰かに激烈ファンサを仕掛けてくる「あなたのこと」。今回もえぐいファンサを見させていただきました。
大阪公演では最前の男性に仕掛けて後のMCで「俺に恋しちゃってない?大丈夫?」と声をかけておりお、恐ろしい…………なんだこの男………………。
声優になるずっと前に作った曲とインタビューで話されていたこの曲。歌詞が本当にかわいい。今の自分には書けないだろう、という曲もアルバムに入れてくれて、結果『NATURAL』というアルバムが今と過去と未来を繋ぐ作品になったなと思います。

MC2
ご当地CM、毎公演かわいい。早く札幌公演やって昭和新山熊牧場をやってくださいお願いします。
今回の公演を通して思ったことですが、MCでの話し方が「ハキハキ」というより「ポツポツ」に近くて、コンテンツではこういった姿はあまり見られないので「仲村宗悟」のライブなんだなと感じられて嬉しくなりました。

オブラート前の曲フリのMC、「ことば」の持つ重さについて話。

「俺のことばってなんでこんなに無力なんだろうなーっていう風に思って」

推しは「自分はこの空間で何を求められているのか、どんなポジションにいれば場が盛り上がるのか」を考えて、それを実行するのに長けている。結果「道化」を演じることも多くなるけれど、その道化の部分を素だと思う人々がいて、言葉がまっすぐに伝わらないもどかしさを多分ずっと抱えているのかもしれない。もちろんその「道化」も間違いなく彼の一面から出てきたものなので決して「嘘」ではないのがまた難しいところなのですが……。

6.オブラート
この曲をフルで聴いたときの衝撃が忘れられない。
2番Bメロの歌詞「ねぇ言葉は平等なの?」の意味を聴くたびに考えてしまう。
「言葉は誰しもが平等に与えられる道具だ」と言うが、まず言語を学ぶ機会を与えられない人がいる。人間が使う道具である以上、使う人間のヒエラルキーにも左右される。話し手・書き手が男か女かによって受け取り手の印象というのは変わってくる。だから「女流作家」という言葉が生まれてくるのだし。世界の共通言語とされる英語と日本語の間にもヒエラルキーはある。
もちろん、数十年最前で活動してきた医者が教える医療知識と、医療の勉強を何もしていない企業家が教える医療知識、信用性があるのは間違いなく前者だ。誰が扱うかによって言葉の重みが変わるというのはこういうことでもある。このコロナ禍で身に染みた。
言語は平等ではない。それは当たり前だと思う。でも同時に悲しいな、とも思う。難しい。

「ビルの隙間からこぼれ落ちた朝日が影に染み込んでいく」という歌詞が好きだ。この人にとって朝日というモチーフは、切なさを感じさせて、どうしようもなく胸を締め付けて、でも一抹の希望を感じさせてしまうものなんだとわかるから好きだ。

7.チョコレート
「いつでも僕に」の「僕に」のアレンジ!!!!ずるい。ずるかった。
チョコレートの色気溢れる、かつベースの重みがあるサウンド、揺れながらノるのにピッタリ。歌の主人公が「君」に溺れていくように、この曲での宗悟さんは「音」に溺れているのが見えて良い。
福岡公演では2番のAメロ(だったと思う)で衣装の上着をする……と落とすジャケットプレイをされて後ろにのけ反りました。
今回のツアーでは横浜公演のみ衣装が違っていて、大阪~福岡の4公演は柔らかい素材の衣装だったのでなんだか余計に……こう……言葉にできない(正直)。固い素材のジャケットだったらまだ素直にキャー!!ってできてたと思います。

8.壊れた世界の秒針は
ライティングがとんでもなかったです。横浜での席が2階席の後方だったのですが、ステージ後方の2つのミラーボールが回り始めると会場が星空のなかに沈められたような錯覚に陥るくらい、幻想的な景色でした。
あと、私の視点ではちょうど推しの頭とミラーボールが近い位置にあってミラーボールが光ると輪光のように見えて「宗教……?」になりました。普段は実在人物に宗教性を感じてしまうことを自身に禁止しているのですが、これはちょっと仕方なかった(コラ!!)
なんかすごいものを見たな、という気持ち。

配信で最後の瞬間にこちらを見つめる宗悟さんが抜かれて、顔の陰影や表情、宗悟さんの印象的なパーツの一つである目の迫力にすごくドキっとしたのですが、見てるうちにだんだんHIGHER GROUNDが脳内で流れ始めてどうしよう。でも完全にHIGH & LOW THE MOVIEじゃないですか?(?)

MC3
「沖縄のおばあ~!観てる~!」泣いた。
宗悟さんがどれだけおばあちゃんのことが好きか、オタクならみんな知っているので……おばあちゃんが元気なうちに絶対沖縄公演やってほしい。オタクはチケット取れなくてもいいので。嘘ですオタクも行かせてください。
横浜同行してくれたフォロワーと公演前に中華街でご飯食べてるときに「配信にあまり価値を感じられない」という話をしてたのですが、公演後に「すべてはしゅごのおばあちゃんのためにあったんだな……」って掌クルーしました。配信最高!!

余談ですが横浜が2階席だったので、双眼鏡買おうかなとも思ったのですが肉眼厨(?)みたいなところがあるので結局買いませんでした。レンズ1枚通した瞬間それは本物ではなくなってしまう感覚、というのがあって。
それをフォロワーに話したらめちゃくちゃわかってくれたのでやっぱり持つべきものは価値観の合うフォロワー。

9.imitaion
ここからバカセトリタイム(賞賛)。エレキあまり弾かないと言いながらめちゃくちゃ様になっとる~~~。
配信では2番サビ頭で宗悟さんの頭上からのカメラになるの好きすぎ。
正直楽しすぎて暴れてるので基本ここから先の現地での記憶があまりない。

MCで話していた、音楽活動のプロデューサー*3エレキギターをプレゼントされた話。
1988年製のテレキャスター。木のぬくもりが感じられる、宗悟さんらしいギター。
ネットで恐らくこれだろうなというギターを見つけたんですが、中古の市場価格が平均で20万弱だった。20万のギターを奢るプロデューサー、マジ?これがポケットマネーなのかレーベルのマネーなのかはわかりませんが、マジ?
フォロワーがこのエピを聞いて「誕生日の嬢に生まれ年のワインプレゼントするようなもんじゃん……」と言っていたので2019年に清水さんがだいたい同じことやってるよと言ったら爆笑してました*4。推し、生まれ年のものプレゼントされがち。

10.わかってちょうだいね
ライブで化ける曲すぎる。この曲、1番のみという珍しい構成で1分40秒くらいしかないのですが、最初はこの構成に渋っていたPも実際レコーディングのときにバンド演奏されたものを聴いて「これでお腹いっぱいになる」とOKしたエピソード*5
実際生バンドで聴いたらサイケな色彩のライティングも相まってほんとにお腹いっぱいになるので、仲村宗悟さんとバンメンすごい(小学生?)

普段はエレキ弾いている人がアコギを弾くと指が痛くなるというのは聞くけれど逆はどうなんだろうか。まだ前者よりはやりやすいんですかね。どっちも弾けるというのは強みだな~。

11.Oh No!!
あーーーーーー好き!!!!もう毎公演Oh No!!が来るたびに好き度が増していく。
横浜はここでジャケット脱いで舞台袖に投げていて笑った。仙台と福岡でも途中で上着脱いで袖に投げていたので元気!
最初はライブハウスのノリ方に慣れていなかったお客さんも、Oh No!!のときには自分なりのノリ方を見つけている印象。
「どれより何より楽だけど」の流れからラスサビの「Oh No!! 待ってよそれじゃ意味がないね」で腕前に突き出してバシっと止めるあの瞬間、世界で一番気持ちいい。

12.JUMP
死ぬ(腕が)。 でも負けたくないので振る。
落ちサビでUOを……折りたい!!アニメロサマーライブ2022よろしくお願いします(早漏

「子供の頃に描いてた未来が 今は全然違ってたとしても
それは逃げじゃない特別な何かを 新しく見つけたんだよ」

仲村宗悟さんという人が歌うからこそ出ることばの重み。宗悟さんの言葉の力はここにありますよと叫びたい。
福岡公演のとき、この曲の途中でスピーカーが入らなくなり、数十秒間ボーカルも楽器の音もスピーカーにのらないという機材トラブルがあった。
でも宗悟さんもバンドメンバーも誰一人焦ることなく、こう言うと語弊があるかもしれないけれど「いつもと何も変わらずに」パフォーマンスをしていて、それに凄みを感じて涙が出た。私はほぼ最後列にいたけれど宗悟さんの生の歌声が聞こえたし、観客も必死に腕を上げていた。
トラブルなので美談にしてはいけないと思うけれど、なんだかすごい経験をしたなと思う。

MC4
「こうやって音楽で遊びたかった」と話す姿がどこまでも眩しかった。私も宗悟さんと音楽で遊べる「今」を歩めて良かった。

「何者でもなかった」という言葉を聞くたびに私にも突き刺さる。
小中となんとなく周りよりも勉強ができて、でも一番にはなれない中途半端な位置にいて。ほぼ内申で高校に受かり、大学には推薦で受かったのでこれといった挫折を経験せずにここまできた。
就活の時期になり、ようやく今「自分って何だろう」の壁にぶち当たっている。まあ就職できなくてもとりあえず死ななければいいかな……の気持ちではあるんですが(最悪)

ゆらゆら前のMC。
マイク前に立つことが怖かったときの話を最近話してくれるようになった。その話を聞くたびに胸がきゅう、となる。
連番してくれたフォロワーは今回初めて聞いたらしい。突然真ん中に選ばれてたくさんのことを求められて、目に見えるところでも見えないところでも色々言われていただろう。「そんな中でも笑って真ん中に立ってくれていた」という事実にふたりしてトリキでクソデカ感情を吐き出した。オタク感情吐露もできるし飯もうまいしやっぱりトリキって最高。大倉くんのお父さんありがとう*6

13.ゆらゆら

これまでもこれからも大切な曲。

「時は戻らなくても重なるんだ」

歌い上げたあとの表情。涙が出てくるほどやさしい顔をしている。
未来の武道館公演。日の丸の下でこの歌を歌う宗悟さんをずっと夢見ている。

14.ナチュラ
どこまでも楽しそうにステージを駆け回る宗悟さんに、見ているこちらのボルテージも上がっていく。全身で音楽を楽しむ人間の姿、気持ちいい~。

歌もうまい、パフォーマンス力も高い、煽りもうまい、MCもうまい……。光を背負う推しを見るたびにあぁ、舞台の上が似合うな、と思う。
声優である彼にこんな感情を抱くのは失礼なんじゃないか、と思ってしまうのだが、でもやっぱりそう思ってしまう。それほどまでに「引力」がある。「真ん中」が似合う。時々怖くなるくらいに。

アンコールMC
一緒に武道館に行くって仲村宗悟さんと約束しちゃったから大病を患おうが車に惹かれようが死ねなくなっちゃったな~。
しゅごの武道館公演行かん!?て言ったらついてきてくれそうなフォロワーがマジで6人くらいいるので連れて行きます。

2ndワンマンライブツアー決定の発表。思わずマスク+タオルで口元抑えた状態ではあったんですが「ファ!!!???」って声に出してしまい反省。
宗悟さんも言っていましたが、この情勢下において「また」ができることが何よりも嬉しい。また「仲村宗悟さんのライブ」を体感できるぞ~!

お渡し回のような接近とか、こういったライブではいつも「また会おうぜ」って言ってくれる宗悟さん。
「また」と言っても会場にいる人全員がまた来るとは限らない。これっきりかもしれない。「行く行く!」と言っていた人が実際は来てくれないように。人間とはそういう生き物だ。
でも宗悟さんは「また」と言う。

「絶対っていうのはないんだって、俺も30年生きてきてわかってる。それでも、できないことってないんだよって、歌にしたかった。」
こう言っていた(そのとき本人が言ったことがすべてなのであくまでもこういった旨の言葉ぐらいに受け取ってください)。

「また」は「絶対」ではない。この世に「絶対」はない。それでも宗悟さんは「また」を言う。「絶対」がないのはわかってるけど、「絶対」を信じたい人だ。それはきっと「祈り」に近い。

15.素敵な世界で
私は基本、推しの現場は「楽しい」の感情が大きいので涙ぐむことはあれど「泣く」っていうことがあまりなくて、それこそ大号泣したのが2019年のアーティストデビュー発表のときくらいなんですが、仙台公演のときにこの曲のバックライトの光と、それを背負う推しの笑顔が眩しくて眩しくて、それまでのMCと相まって涙がボロボロと溢れた。


アンコール曲が終わり、最後にバイバイをして終わるわけですが、観客全員と目を合わせようとしてくれるのが宗悟さんだな~と思う。
MCも煽りもそうですが、観客とのコミュニケーションをとりながら一緒に「空間」を作りたい人なので、早く声出しができる世界になってほしい。コロナくんさぁ恥ずかしくないの?


仙台公演のMCで、男子寮時代の友達──昔六本木のライブハウスでライブしたのも見ていてくれたらしい──が仙台にいて、昨日一緒に仙台市内を散歩したんだと言っていた。
公演後にそのお友達がライブを見ていたことを知った。ボロボロ泣いてしまったのはだからかもしれない。ちょうど仙台公演の前に推しが15年ぶり(らしい)に暗髪にしていたので、なんだか過去の推しと現在の推しがあのステージの上でリンクしていたような心地になっていた。


福岡公演のMCでバンドメンバーの紹介が終わったとき、宗悟さんが潤さんに「俺のこと紹介してよ」と言っていて。
宗悟さんは潤さんを慌てさせたくて言ってたみたいなんですが、潤さんは「明るくて―、優しくてー、気が利いて―、なのに、繊細。」と返していて、逆に宗悟さんが焦っていた。
村山☆潤さんが宗悟さんのアレンジャーで良かった。宗悟さんの本質、というのは見えにくい。「私はわかっているぞ」みたいな顔で書いているがオタクは結局オタクでしかないので私も一生わからないままだと思う。
でも、宗悟さんが持つ深淵の存在をわかっている人が、宗悟さんの曲をアレンジしてくださっているのが嬉しい。

宗悟さんは過去のネガティブな話をリアルタイムでは話さない。結構時間が経ってから話す。
オタクというのは、結局は推しが表に出すことを許している部分しか見せてもらえない。
でも、宗悟さんは自分のファンしかいないような場所だと上記のような話をたまにしてくれる。多分、ちょっと弱い部分を見せることを許せるようになったのだと思う。オタクにとってはそれがすごく嬉しい。
(オタクは「俺にはそんな顔見せてくれるんだな……(彼氏面)」になってしまうのでそんな気持ちにさせちゃうところもずるい男。無自覚でやってるところがさらにずるい)
また、弱いところを曝け出せる人が周囲にいることも知っているからあまり心配はしていない。私は仲ヨシ特集のボイスタでヨに「宗悟は自信がない人だから」と言われて「やっぱりそうだよね……?」と返してるところがたまらなく好きです。
この、「推し」と「推しが見せてる部分しか見れないオタク」と「推しの見えにくいところもちゃんと知ってる周囲」の関係性、どうしようもなく美しくて愛おしくて好き。


1stツアーの会場が発表されたとき、いやチケット取れる……??と心配になり、実際チケ激戦でしたが、でもはじまると「最初はこの距離感でやりたかったんだな」と思いました。それこそ仙台会場だった仙台darwinは多分1stじゃないとできなかった。
推しの贔屓目無しで、と言いたいところですが推しはどこまでいっても推しなのでそう言い切れないのがオタクの悲しい性(さが)。けれど、本当に良いツアーでした。

というか2ndツアーが就活とダダ被りでオモロなわけですが、フォロワーからも3月までに内定決まればいいから^^と言われそうだよな^^になってるので多分全通はしなくてもまた4公演は行きそう。
5公演のうち3公演の会場がZeppで、土日祝日なおかつGWのZeppを抑えてくれたレーベルに感謝です。レーベルに愛されていてオタクもニッコリ。


推しを追いかけていると、彼のバックボーンの「物語性」の強さに怖くなる時がある。
物語というのは消費される。人はドラマチックなものに惹かれてしまうから。韓国でサバイバル・オーディションが乱立しているのもそこが要因だろうなと。「実在人物の物語」は金を生む。
でも私はどうしようもない生き物なので、公演後にフォロワーと「実在人物の消費がやめらんねえ」という話を延々とした。本当にオタクという生き物はどうしようもない。
推しを消費して生きている以上はそれを自覚しないとダメだと思うし、死後地獄に落ちる覚悟もしておくべきだなと思う。


仲村宗悟さんの音楽の専門時代の同級生で現在も親交があるパスピエのボーカル・大胡田なつきさんは、自身が作詞した楽曲『永すぎた春』の中で「四分の一の永遠」という言葉を生んだ。
ツアー初日の大阪から千秋楽の横浜まで、一ヶ月とちょっとの時間だったけれど、この一ヶ月はこれから私の記憶の中で永遠に残り続ける一ヶ月だった。多分、次の2ndも。


出会ったのがいつなのかは覚えていない。SideMのことは全然知らなかったのになぜかドラノンが好きで、2016年のニコ超の動画を度々見ていた。
ちゃんと認識したのは2017年。SideMのアニメ化のとき。
当時好きでフォローしていた絵師さんがJupiterのPで、EOJが放送されるときにめちゃくちゃ宣伝をしていたので、大名作EOJをリアタイで観た。大名作だった。
オタク友達がセカライを持っていたので見せてくれ、SideMを追いかけ始めた。
最初はそこまで強く惹かれなかったのに、いつの間にか目で追っていた。「あ、落ちたかもしれん」と自覚するまでそこまで時間はかからなかったと思う。
初めて現場に行ったのは2018年。地元での王ジャン。初現場が接近ありだったの今思えばバカ。開演前の吐き気がヤバかった。
その頃には東京の大学に進学することがほぼ確定していたので、お渡し会のときに「来年東京なんです」と言ったら、「そっか、じゃあまた東京で!」と返された。すげえ人だと思う。
2019年の仲村屋公録でのアーティストデビュー発表。昼の部が終わってCDの予約用紙を貰うために号泣しながら物販のテントまで歩いた。どこまでも青空が広がる暑い夏の日だった。
2020年のコロナ禍。モチベが落ちるかと思いきや全く落ちなかった。ずっと何かしらを発信してくれていた。

2021年。1stワンマンライブツアー。一つの夢の到達点。美しい景色を見た。

そして2022年、2ndワンマンライブツアー。嬉しい、嬉しいなぁ。


最初から追いかけていた人のことを羨ましいと思うし、多分これからもずっと「永遠の新規」の気持ちでいる。でも出会うタイミングで出会ったなとも思う。
推しが声優としてデビューして今年で8年目。推しを知らなかった期間と、推しに出会ってからの期間。これからは後者のほうが長くなる。そんなに時間が経っていたんですね。


推しは愛を持って生きている。というより、周囲を愛そうと努力をしている。だからこそ周囲も推しに愛を還している。それが形になったのが今回のツアーだと思う。

仲村宗悟さん。愛と希望の人。これからも大好きです!

*1:仲村宗悟「Oh No!!」インタビュー|今だからこそ生まれたファンクナンバー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

*2:http://www.lantis.jp/nakamurashugo/news/index.html#20211125_1

*3:ちなみにこのプロデューサー、川野勝広さんという方なのですが、SideMのSL01から音楽ディレクターとして携わっている数少ない初期スタッフです。声優・仲村宗悟を最初から見てきた人。 宗悟さんがアーティストデビューする際に自身のプロデューサーとして川野さんを指名した話はヒアカムリリイベで出てきました。 宗悟さんのCDのクレジットを見るとスタッフさんがSideMとだいたい共通していることがわかります。宗悟さんのことをよくわかってる人に見守られてるんだと思うと良かったなぁ……になる。

*4:2019年の仲村屋の公録で1988年のボウ・モアをプレゼントされている。

*5:【インタビュー】仲村宗悟、ありのままを詰め込んだ1stアルバム「曲を生み出すことに対しての責任感は背負いたい」 | BARKS

*6:鳥貴族の代表取締役社長・大倉忠司さんは関ジャニ∞大倉忠義くんのお父さん。大倉くんのお父さんは鳥貴族と大倉くんを生み、間接的になにわ男子も生み出したことになる。日本に貢献しすぎ。