君を全部わかってしまったらつまんないから!──2ndワンマンライブツアー所感

※この記事に書かれていることはオタクの個人感情と自分語り、人間への解釈がほとんどです。真に受けないでください。

 

2022年4月30日から5月29日まで5都市で開催された仲村宗悟さんの2ndライブツアー「SHUGO NAKAMURA 2nd LIVE TOUR ~⁺ING~」、完走おめでとうございます&お疲れさまでした!すげ~今更ですが記事を公開します。

前回の記事で私は「就活とダダ被りなので全通はしないまでも4公演は行きたい」と言いましたが、結果全通しました。チケットが……取れたので……。キャパ大きくしてくれてありがとう!!ちなみに内定は取れていません。

前回の記事は↓↓↓

mugityaday.hatenablog.com

 

初日の名古屋からオーラスの羽田まで、前後の天気は崩れたのにライブ当日はめちゃくちゃ晴れていて面白かった。特に羽田は今年一番の暑さということでオタクたちは物販列でこんがり焼かれちゃったな!

私は物販開始の2時間ほど前に到着したけど、運よく羽田イノベーションシティのフリーWi-Fiが微弱ながら拾えたのでそんなに苦しくはなかったです。物販待機中に視聴していた2020年放送のサバイバル・オーディション番組『I-LAND』(Abemaプレミアムで全話視聴可能!)第8話の展開は……苦しかったけど……。年若い男たちにあんな顔さすな!!!!!!!!!

 

1stツアーの箱は「雑居ビルの中にある、地域に根付いたライブハウス」感が強かったけど2ndの箱は初日の名古屋を除いて「ライブハウスです!!」という顔をしてドドンと建っていたのがキャパの拡大を感じられる瞬間だった。

お気に入りは東京会場のZepp Haneda!!箱が新しいゆえの設備の充実さ(トイレ多かった!)はもちろん、開場前は空港から飛んでくる飛行機を眺められるし、周りに高い建物がないから空の広さを感じられるし、無料の足湯デッキで何時間でも駄弁られる。最高。

公演後も空港の夜景を見られてほ~んとに良かった。雨の日はまた話が変わってくるかもしれないけど、晴れのアドバンテージがデカすぎる。また行きたい。

 

1stは千秋楽横浜公演で配信があったけど、今回は配信がなかった代わりにフジテレビONEにて生中継が行われた。フジテレビくんこれからもズブズブでいような。

私の住んでいる部屋はCSが映らないため、6/5の再放送(スカパーオンデマンドならB-CASカードを登録すればPCで視聴できるゾ!)とほぼ自分の記憶を頼りにつらつらと感じたことを書きます。前回のセトリと共通している曲も多いのでさらっとしていると思う(当社比)

 

 

1.overture

本人による影ナレCUTE……)が終わり、客席がそわそわとしてるなか、時刻が17時を回る。開演前のBGMはフェードアウトして会場が暗くなる。流れ始める、ピアノの音が印象的なoverture。ステージに現れるバンドメンバー、Gt.菰口雄也、Ba.二家本亮介、Dr.濱野喬亮、Key&バンマス村山☆潤。そして最後に現れる仲村宗悟

ド派手な登場演出なんてなくて、ただ舞台袖から歩いてくるだけだ。究極にシンプル。だからこそ良い。

仙台あたりからもしかして仲村宗悟さんの声?ハミング?が入っているような気がしていたのだが、再放送を見て気づいた。このハミング、JUMPの音源から引っ張ってきている……??

 

2.JUMP

そしてJUMPに繋がるの「ライブ作り」がうますぎんか?序盤から”最高”にしてくるねぇアンタ!!!!!!

「子供の頃に描いてた未来が~」←ここ第一の”捧げ”ポイント。早く落ちサビでUOを折りたい。今年も出場が決まりましたのでアニメロサマーライブ2022、わかっていますね?(暗黒微笑)

改めて『JUMP』のリリックフォトブックを見返してみるとアートワークがめちゃくちゃ好みだな……。

 

ミニMC

仲村宗悟の家に遊びに来た気持ちで……」←これ毎公演言っていたけどどこかの公演で「逆に緊張しますってリプもらった」って話していて笑った。そりゃそう。

 

3.Freedom

2010年代前半ぐらいに18時~19時の間でテレ東で枠を持っているジャンプアニメの主題歌感すごいよねこれ!!?

「クラップおねがぁ↑い!!」好き。サビの「Ready Ready」で拳突き上げるの楽しい!!!発売当時のインタビューで「何も考えずにノれる曲」と言っていたような気がするが、本当にそれ。

 

4.カラフル

「君が好きだよ」俺も!!!!!!!!!!!!

実際はこんなこと言えないしたとえ声出しOKになっても絶対言いませんけど……。でも「君」って歌詞が出てくるとウォ~~~~~~~お前お前お前❕❕❕❕❕👉👉👉👉👉って指差し確認オタクになる。

イントロ部分で「真っ白なキャンバスにそれぞれの絵を描いていこうぜ~!」と煽ってきて天才。ラスサビ前の「いくよ~」もかわいい。

「夢の中で微笑んでくれたあの日から僕は」←第二の”捧げ”ポイント。皆さん、”捧げ”ていますか!?

 

MC1

生中継が沖縄にも繋がっています。おばあちゃん見てる~!?

ツアータイトル「⁺ING」に込めた思いが仲村宗悟さんらしくて、仲村宗悟さんだな……になった(?) あと毎回この辺りで「歌うますぎんか??」ってハッと気づく。

 

5.僕なりのラブソング

ただのラブソングじゃなくて、何かに向かって努力している人々全員に届くまっすぐな応援歌なのが良い。歌詞、良いな……(今更?)そんでギターソロがエモい!!

 

6.あなたのこと

最前オタクく……し、死んでる!!オタクロックオンなカスタネット曲。ニカちゃんがピョンピョンしながら弾いていてかわいい。間奏のピアノもノリにノっている。

サビの最後の「蹴っ飛ばされてしまった」で仲村宗悟さんが蹴ってくれるからオタクも蹴られたフリするの楽しすぎワロタ。

歌詞を読むとわかるのだが、この曲は歌っている側が登場人物の「あなた」に向けて歌っているのではなくて、歌っている側が「あなた」なのが面白い。ちょっとトリッキーな歌詞。

蹴っ飛ばすのは「きみ」なので、俺が蹴られたフリをすることで仲村宗悟さんが「きみ」になり、蹴られた俺が「あなた」になるという完璧な理論(?)

そして落ちサビの「何でこんなにかわいいの」でまた指さしオタクになる~~!!!!👉👉👉 こっちの台詞だ!!!!!!(国会のヤジ)

東京公演は前回も連番してくれたフォロワーと行ったのですがいつものように蹴られたフリをしたらフォロワーが「!?」て顔をしたあとに爆笑してくれて良かった。「暴れるオタクを見るのが一番楽しい」だそうです。ゴリラの博覧会?

 

 

MC2・7.葛飾ラプソディー(堂島孝平)/ボトル二本とチョコレート(BEGIN)

次にやるカバー曲とそのエピソード。

名古屋・大阪・東京公演で歌われた葛飾ラプソディーは小さい頃から歌っていて、おばあちゃんに「しゅうごは歌がうまいねえ」と褒められた曲。俺たちが……おばあに……?

大阪で二回目を歌われたときに「また仲村宗悟さんのおばあちゃんになっちゃったな^^」って思ったけど直後に「東京公演の生配信はおばあちゃんも見ているだろうからオタクがしゃしゃり出る真似できねえわ」になった。

葛飾ラプソディーはDAMのあにそんボーカルや、いろんな声優番組で歌っていたけど、自身のライブで生バンドでやってくれたのが良かった……。焼き鳥ほおばってたねえ!?!??!!?

福岡・仙台公演はBEGINの「ボトル二本とチョコレート」。福岡で「セトリ変わるとしたらカバーかな?」と思っていたけどマジで来たぜ。「大人になったら歌詞が刺さる」と話してけどいやほんと良い歌詞ですね……。

この曲は2019年のヨナヨナでマンスリーアシスタントをしていたときに演奏していて、私はそこで初めて知った。仲村宗悟さんに教えてもらった曲を仲村宗悟さんのライブで聴けた。人生だ。コーレス?部分をバンドメンバーが歌っていたのも良かった。「明日も俺達頑張っていこうか」……。

 

MC3

客席への質問コーナー。私は東京公演以外は一人参加だったから「一人で来た人~?」でいっぱいカスタネットを叩いた。リア友とのライングループにライブ一人で行っていることを書いたら「仲村宗悟ライブツアー女子シングル」って言われた。表彰台狙うか(?)

 

8.てこと

お膝が上下している。かわいい。ウォウウォウ歌うところで早く声が出せるようになりたいですね。この書き方だとオットセイみたいだけど……。

こんなに好きだからさ

君を全部わかってしまったら

つまんない

本当に、そう…………。これを胸に抱えながら生きている。

 

MC4・9.オブラート

前回はアコギだったけど今回はエレキでの披露。中継、床に反射する仲村宗悟さんの姿を映したショットが天才だった。そして最後のフェイク、好(ハオ)。

MCでまたこの曲に対するクソデカ感情が育ってしまったわけですが……。

この曲のフルを聴いた時の衝撃を忘れることができない。仲村宗悟さんのアーティストデビューが決まった時、私は彼の「剥き出しの感情」を音楽というかたちで感じ取ることができるんじゃないかと思った。彼はネガティブな側面をあまり表に出さない。出そうとしない。だけど音楽でなら。そして3rdシングルで「オブラート」が生まれた。

この曲のMCでは「自分が発する言葉」と「他人が発する言葉」の届き方の違い、言葉の不平等性について話していた。でも、福岡公演のMCでは「過去の自分の言葉」と「今の自分の言葉」届き方の違いだった。

オタクが長年うっすらと持っていた罪悪感を突かれましたねぇ!!!!!!

26歳で突然巨大企業の看板シリーズコンテンツのセンターに選ばれたことで彼の人生は大きく変わった。「大きく」なんて形容詞で表現していいのか分からないくらいに変わっただろう。「選ばれた」ことは「選んでくれた」ことだけど、同時に「選ばれてしまった」ことでもある。

我々受け取り手の存在が、彼の「ことば」を大きく変えてしまったんじゃないかと思う。ひどく傲慢な考えかもしれないけれど。「受け取ってくれる人が多くなった」というポジティブな変化でありつつも、「立場を持たないもののことばの無力さ」を思い知るの、辛いよな……。

この曲を聴くたびにもっと内側で抱えているものがあるんじゃないか?と思う。剥き出しの感情、見たい、聴きたい。でも私は「エンターテイナー」として振る舞う仲村宗悟さんが大好きなので、それは見せないでほしい……。オタクは「推しのすべてが知りたい」と「美しいところだけを見ていたい」両方の性質を併せ持つ♥(オタクへの理解が深いヒソカ

「朝日」は希望の象徴だけど、眠れない夜を過ごしてきた者にとっては時間の経過を無慈悲に告げる使者だ。仲村宗悟さんもそんな「最低な夜」を過ごしてきたのかもしれない。

 

10.水槽の花

え……最高……。ライティングがパキッとした原色系の緑と赤、ラスサビでは紫(ピンク?)になるの、理解る。原色カラーが似合う男はいい男!(俺理論)

この曲で改めて感じたけど仲村宗悟さん湿っぽいロック似合うな……。普段は笑顔を絶やさない男の憂いを帯びた表情からしか得られない栄養をここで吸っている。仲村宗悟さんの湿っぽいロックもっと聴きてえ~。

 

11.Rain forecast

初日名古屋、水槽の花の後半あたりで「いやこれ次来るだろッ……!?来ちゃうだろッ……!?」と思ったらマジで来た。ありがとう…………。

カップリングとはいえデビューシングルで「あぁ僕がここにいる意味はあるのかな?」って歌わせるのスンゴイ。

2019年に渋谷のTSUTAYA O-EAST(今はSpotify O-EASTに名前が変わったけど)で開催されたLantis New Generation Live。コロナ禍の前、仲村宗悟さんのファン以外にも他のアーティストを目当てにやってきたお客さんたちでぎゅうぎゅう詰めになったライブハウス。トリを務めた仲村宗悟さんはただひとりバンドを引き連れてきてデビューシングルの3曲を歌った。

この「Rain forecast」を生バンドを披露されたときの衝撃。

慟哭のようなひずんだギターから始まり、バスドラムの振動が床を伝って私の身体まで響いてきたことを覚えている。CDで聴いた時から思っていたけど、とんでもなく「ライブ化け」する曲だった。というか仲村宗悟さんの楽曲は全部ライブ映えするんですが……。

そして自分のライブで披露する時がきた。ライティング、良すぎる……。垂直な光の柱たちが何本も伸びているやつ大好き。説明が下手すぎて伝わらんが……。

この曲CD音源ではキーボードがないけどライブではアレンジされて鍵盤が入ってくるのが「ライブ」を感じられる。バンドメンバーが髪を振り乱しながら演奏しているのを見るとオタクはグッときちゃう。

最後の「光掴もう 飛ぼう」の振り絞るような歌声が好きだ。オタクもここで拳をグッと握って光を掴ませていただいております。東京公演では「飛ぼう」がCD音源とは違って下がる音程だったのがまた「ライブ」だったな。

 

12.流転

☆良すぎ────────。

名古屋から「流転ヤバすぎだろ!!!!」て騒いでいた。これは配信では伝わらない、現地でしかわからない「音の圧」。四方八方から「音」が飛んできて、俺VS「音」が始まるみたいな……(?)

東京公演ではイントロが始まるとすぐに袖からスモーク爆焚き!!!!!ミラーボールピカーーーーーッ!!!!!オイッ……やるのか流転くんッ……!?!!?

スモークでMVの海を表現するの天才だった。スモークすごすぎてバンメン楽器弾ける!?ってちょっと心配になったレベル。終盤に逆光照明でシルエットだけになったの鳥肌立ったわね。

何より音がバカでかいのが良い。本当に最高。ドラムドンドンドン!!!!ギターギュインギュインギュイン!!!!!!ベースボンボンボン!!!!!!ピアノバンバンバン!!!!!!!そしてボーカルの情念のこもった歌声!!!!!!!トリップしながら世界への感謝が溢れました。やっぱり現地に行く醍醐味って「ここ」。

ヴァルター・ベンヤミンは著書『複製技術時代の芸術』でオリジナルの芸術作品の唯一性に宿る「アウラ」の概念を提唱した。オリジナルには「アウラ」が宿っているけど、複製されると「アウラ」が失われる。現地に行くたびに「アウラ」について考えるけど、この曲を浴びたとき、特に強く感じた。

こういうオルタナティブロック的な楽曲ももっと聴きたいよ~ミニアルバムとか出しませんか?

 

MC5

ここでバンドメンバーの紹介。濱ちゃんがヘビースモーカーなのを他のメンバーにバラされてて草。

バンドメンバーを紹介する時の仲村宗悟さん、気持ちいいくらいにメンバーを褒めるので潤さんも照れていた。いや、照れちゃうよな……。

ツアーの裏テーマが「モテる」だったらしく(真偽不明)、大阪ではみんな「モテてるよ!」「かわいいよ!」を求めていてウケた。

 

13.ナチュラ

カスタネットくんの出番だぞ!「みんなで俺のバンドメンバーだぞ~!!」と言って客にクラップを求める←好(ハオ)。 バンメンとのわちゃわちゃも可愛い曲!

配信の映像では袖のスタッフさんも映っていて、スタッフさんもクラップしていたのが幸福の象徴だった。

間奏で始まるカスタネット遊びという名のリズム天国。途中でカスタネットが噛んじゃって目を真ん丸にしていて可愛かったですね。

 

14.Oh No!!

「ちょっぴり大人な遊びを教えてやるよ~~!!」からのOh No!! 狂う。「あそび」繋ぎ……ってコト!?

仙台公演では落ちサビでスピーカーか台か何かに片足を乗せて歌っていて「王」だった。派手な動きはないのに空間を掌握していて「統治」とはなにかを教えられました。

 

15.imitation

ここで再びエレキを手にして「踊ろうぜ~」→イントロへ。オイ!!!!!!!!!!!!!狂う。

間奏では菰口さんと向かい合ってギター弾いていてカッコよすぎワロタ。

「深く深く沈んでいくのを見ていた」の直後のブレイクで「ブッ壊そうぜ」って言ってきてこっちの頭が壊れちゃったよ。

 

16.わかってちょうだいね

トんじゃうよ!!!!!!!!!!!!!実際トんだ。記憶が、ありません。

大阪のときにサビで歌声と演奏がズレてしまうシーンがあったけど、ズレを直してきたあとにサビの最後の「わかってちょうだいね」の部分で「わかってちょうだいね⤴-------!!!!!」ってアレンジしてきた。この男に一生敵わん。

 

MC6

仲村宗悟さん「みんな多分髪ボサボサ笑」そうだよ……。

照明の光を反射してきらきらと瞬いている仲村宗悟さんの瞳を見るたびに、このつまらない世界に笑顔を届けに来た天界からの使者なのかもしれん……と思う(キショ)

でも決してそうではなく、彼は人間であり、人間らしく悩み苦しみ、それでも前を向いて世界を信じていて……(キショ……)

「これからもまだまだ俺と遊んでくれる?」という言葉に思わず小指を立ててしまうオタク。また約束、増えちゃったな……。

ライブも終盤に差し掛かり、彼もぽやぽやしているのかこの時の「ありがとう」が訛っていて胸がズキュン。

 

17.ゆらゆら

なんか沖縄訛りの彼の言葉を聴いた後の「ゆらゆら」だったので、いつも以上にノスタルジーを感じた。

1番サビの「ゆらゆらゆらゆら」を歌わなかったけど、ここは私たちが歌うところなんだ、と思ったから心で歌った。たとえコロナ禍で声が出せない状況でも、客のための「余白」を開けてくれる仲村宗悟さん、信頼です。

間奏でバックのライティングが一気にオレンジになり、その瞬間涙が出てきた。仲村宗悟さんとオレンジ、色々と「文脈」がデカすぎる。泣くだろ。そしてギターソロがエモすぎ……。感情が溢れてくる。

「時は戻らなくても重なるんだ」のあとに「みんなだってそうだよ」って言ってくれてまた涙。な、仲村宗悟さん……どうしてそんなに優しいんだ……。ステージにいる演者も客席にいる我々も、皆等しく人生があることを改めて教えてくれた。ありがとう。

1stでも2ndでも「ゆらゆら」はセトリのトリやアンコールに使われていないところがこう……考えているな……と思った。いつかの「未来」のためにまだそこには入れないのかもしれない。オタクの深読みでしかないけど。

 

18.壊れた世界の秒針は

きちんと「意味を持たせる」セトリを愛しています。「ゆらゆら」のあとに「これから先の景色は自分次第だ」と歌う秒針を入れるの、うまい。というかこの男後半につれてますます歌がうまくなっているな……。

サビで閉塞感から解放されたような、バッと花開くようなライティングが最高。

 

19.素敵な世界で

ワイパー曲。ミラーボールが回って会場が星空みたいになっていて、綺麗だった。

この曲を聴くたびに「仲村宗悟さんは世界が好きなんだな」と思う。苦しくても辛くても、世界を愛さずにはいられない男が、好きです。

曲の終わりにまた沖縄訛りの「ありがとう!」が出てきて、萌え。

 

アンコール 20.待ってる間/風花

スポットライト、Tシャツ、アコギ一本での弾き語り。私たちのよく知る「仲村宗悟」の姿だ。

ここまでの公演の内容ではエレキギターを使っていた彼が、ここで初めてアコースティックギターを持つ。アーティストデビュー記念の番組で買ったギブソンのギター。アーティストになってからの彼の相棒。

エレキという新しい武器で見せる「変わっていくもの」と、最後に原点回帰としてアコギで弾き語りして見せる「変わらないもの」、両方を感じられるパートだった。

「風花」は福岡・仙台公演で披露していて、仙台ではこの曲をこの土地で披露できた「意味」というのを勝手に感じてしまった。感じるのは個人の自由だから……。

 

MC7

曲が終わった直後の「ありがとお~!!」か゛わ゛い゛い゛…………。

ここのMCで「変わらない良さ、変わっていく良さ」の話をしていた。あちら側が伝えたいメッセージをこちら側がきちんと受け取ることができる公演内容になっているんだな。

そして日本武道館でのワンマンの夢。分身の術できる人~?って聞いて反応するオタクたちに怖がっていたけどアンタが育てたんやぞ!分身の術できるニキネキで武道館を埋めよう!

上京して音楽を目指していた頃は全然お客さんを呼べなかった。26歳で声優になって、みんなに出会えた。「この職業って超宝物だよね!」 う゛ぅ゛~~~~~……泣泣泣。

オブラートでのこちらの思考を救ってくれるような言葉だった。こっちも「声優になってくれてありがとう」って言いたい。声優にならなかったら、多分出会えてなかった。見つけられなかった。「声優ではなかった頃の自分」と「声優になってからの自分」、環境の変化や周囲の人間の声に虚脱感を覚えることも、もしかしたらあったかもしれない。でも「超宝物」って言ってくれて感謝しかない。

「あなたたちにいっぱい貰ってるから、俺もあなたたちにいっぱい返したい」”善“すぎるよ……。もうすでにいっぱいもらっている。そして「また一緒に遊ぼうね」と言われた。「また」を必ず言ってくれる。そんな仲村宗悟さんだから、こちらも信じようと思える。

告知忘れちゃったり噛んじゃったりしたところも「仲村宗悟さん個人のイベントでしか見れない姿」で微笑ましくて良かった。

毎回写真撮影のときは「はいチーズ!」の肉声を聴けるのだがほぼ最後列でも声がはっきり聴こえてウケた。マイクいらんやろ。

 

アンコール 21.Here comes The SUN

「俺がみんなの心、声にするわ!」←最高男。

ヒアカムで締めるの、「仲村宗悟が届けたい『仲村宗悟像』」が一貫していて偉い。仲村宗悟さんのライブには「一貫性」があるんですね。

中継でのカメラアピールもバッチリで流石だった。

ラスサビ前の高音のフェイクもすごくて、「宗悟はやっぱり最高だな……」の顔をした後方彼氏面オタクになった。

 

アンコールも終わり、バンメン、スタッフ、会場、そして本人への拍手が鳴り響いてツアーは閉幕。特大投げキッスも浴びた。

捌ける前の客席へのレスポンス、後ろの席にも手を振る姿。後ろの席まで見えているのはこの男~~~~~~~!!!!!!!

 


 

ツアーが始まる前、お腹の調子が最悪で腹痛!下痢!血便!のコンボを毎日決めており、病院に行きお薬も貰って症状はやわらいだけど全快とまではいかず……という状態だった。もう一回病院に行こうか考えたけど「ストレスが原因ならツアーが始まったら治るのでは?」と思い、実際にツアーがスタートして現地に行くようになると、な、治った…………(アホ)。自分の身体が正直すぎてウケたし、チケット代ってやっぱり医療費。

 


 

これで1st・2ndを通して披露していない楽曲は「XXX」だけになったけど、この曲はシアトリカルなステージじゃないと難しそう。ライブで披露されるとき、どんな形になるのか楽しみ。

 


 

今回結果的にだけど全通できて良かったです。金銭との相談で諦めた他イベントもあったけど……。
1stの福岡公演、当初は優先順位が低かったのですが、チケットのお譲りが出ていたのと、他公演が落選していたのとで行った結果、すごくすごく心に刺さった公演内容になり(詳細は前回の記事を見てください)。
複数の公演に入るの、内容がブラッシュアップしていく様を見たいのはもちろん、こういった「事象」を観測したいがためでもある。なりたい……「観測者」に……。

 


 

東京・羽田公演には関係者から贈られたフラスタもあり、そのフラスタすべてに向日葵が入っていた。


太陽を向いて咲く夏の花。7月生まれの仲村宗悟さんにぴったりで、ファンはいつもこの花と仲村宗悟さんを重ねてきた。
関係者からのフラスタって並ぶと方向性がバラバラでパッと見た時ときの印象がちぐはぐになるけど(それも好き)、すべてに向日葵が入っていると統一感が出ていた。ファンだけじゃなくて、推しに関わる人々も推しと向日葵を重ねているんだなって思った。もぅ「光」ぢゃん。。。

 


 

1stの横浜と今回の東京公演に同行してくれたフォロワーが、仲村宗悟さんを「アンビバレント」と言っていた。言語化天才フォロワー。

そう。仲村宗悟さんはアンビバレントだ。「オブラート」の歌詞から見えてくる、彼が抱える世界へのやるせなさや諦念。同時に、それでも人間を信じ続けようとする姿。

私は仲村宗悟さんの「ゆらぎ」を美しいと思う。

 

「流転」のMVは、これまでの声優人生で構築されたパブリックイメージと「Here comes The SUN」で確立させた「仲村宗悟=太陽」という記号から外れた、彼の両義性を強く打ち出す作品だった。「太陽」と「月」を手に入れた人間は最強なので、仲村宗悟さんは最強(小学生?)

 


 

名古屋公演のMCで「応援して損はさせない(だからこれからも見ていてほしい)」という旨の話をしていた。他人の「視線」がどこかしこからも飛んでくる今の時代に、人前に立つ人生を選んだ男の「あなたたちを失望させることはしない」という誓いの言葉だ。これを言える強さを持った男、好きすぎる。

 

仲村宗悟さんは「そのとき自分に求められている役回り」を把握して実行するのがうまい。ボケが多いとツッコミに回るし、周りが先輩ばかりのバラエティだったら「おバカな後輩キャラ」になる。多面体だ。つまり、偶像になるのがうまい。

これは人間を推すオタク、特に推しがバラエティに出がちなオタク全般に言える話だが、「世間はお前のこと誤解してるかもしれないけど、俺はお前のこと理解ってるから……」という顔をしがち。でも正直オタクも何も理解っていないのでは?と思う。

「本質」という言葉の暴力性について考えるときがある。前回の記事でも似たような話をしたが、「推し」と「オタク」はどこまでいっても他人でしかない。言ってしまえば「私」と「友人」も他人だし、「私」と「家族」も他人だ。他人の「本質」って……何!?という話。私は……自分のことすら……よくわからない!!!。自分のことすらわからないのに他人の「本質」を語ろうだなんて傲慢だよぉ~~~!!!

人間が好きなオタクは本人に「自分はこういう人間です」って言いきられるよりも、情報の断片を拾い集めて「この人はこういう人なのかな」と思考をこねくり回すときが一番楽しい(邪悪)。そして多分推しもそれを理解している。そうじゃなきゃ「君を全部わかってしまったらつまんない」なんて歌詞、書けない。
この記事も私による「仲村宗悟」という人の「解釈」にすぎない。文章のあとに「※個人の感想です」ってつけながら読んでほしい。

彼は多分すべては見せない。すべてを見せたら偶像ではなくなる。これからもきっと偶像でいてくれるのだと思う。愚かで邪悪な私達のために。

 


 

読み返したらだいぶ思想が強くて、何?俺はこんな文章のために記事を書き始めたわけじゃないのに……。もっと仲村宗悟さんの美しさについて語れよ。でもまあ仲村宗悟さんの美しさは彼自身を見ればわかるから……ええか!

 

仲村宗悟さんについて考えれば考えるほど「この人のこと一生わからないな……」と思う。けれどそれは決してネガティブな思考ではなくて「おもしれ~男」の意味合いが強い。何より、仲村宗悟さんのことを考える時間はとても楽しい。

人間を推すって難しい。けど、楽しい。

仲村宗悟さん、いつも楽しい時間をありがとう。まだまだ一緒に夢を見て、叶えていきましょう。これからの人生もよろしくお願いします。